僕が興奮するワケ~すいかは人工交配して作ります~
こんにちは。
そーゆー農園のそーちゃんです。
現在、僕たちは、すいか作りで一番「興奮」する人工交配作業に勤しんでいます。
その様子は先日アップしたYouTube動画や、ゆーちゃんの書いたブログ記事に書かれていますが、
専門家として補足的に説明を加えさせていただきます。
それぞれの作業にどういった意味があるのかを知っていただければ、
皆さんの手に届いたすいかがより一層おいしく感じられると思います!^^
人工交配の方法
1株に4〜5本の子づるを伸ばしていき6〜8節ごとに咲く雌(め)花を2回摘み取ります。 3回目に咲く雌花を狙って交配します。
全てのつるが、法則通り育つ訳ではありませんが 15〜30節までに充実した花が咲くと言われています。
3番目の雌花がビニールトンネル内で開花する様にする為、 何度かつるを引いて調整していきます。
3番目の雌花が開花すると いよいよ人工交配となります。
雄(お)花は雌花以外の節ごとに咲くので雌花の6〜8倍もある為、数には困りません。
交配は時間との勝負!
雄花が開花して花粉が出だすのが、大体朝の7時くらいからで 9時頃には終わらせたい作業です。
花粉の寿命が短く、時間が経つにつれて受粉率が下がる為です。
また、夏場暑い場合も朝の涼しい時間に終わらせないと 高温により受粉障害が起きて 奇形になる可能性もあります。
交配当日、 長野県では梅雨時期と重なる事も多く、前日が寒かったり、雨続きだったり、 当日雨が降ったりした場合にも 雄花が花粉を出してくれません。
また雨で濡れると花粉がつきません。
冷凍花粉や花粉を良く出す品種を交配専用に栽培したりして対応します。
また、砂埃やゴミが雌花についてしまっても受粉率が下がるので、交配前には雌花周りの土などは掃除しておきます。
交配が成功するかどうかに一年がかかっています!
交配を成功させる為にものすごく時間と手間をかけてきて、交配当日に大雨や嵐などの天気の影響で苦労や経費、計画が水の泡なんて事があり得る世界です。
考えてみると一玉のスイカが実るまでは奇跡的に感じますね。
(中野そーいち)